リトケイの活動

2025年も皆さんと共に島に学び、出会えるように

2025年も皆さんと共に島に学び、出会えるように

皆さま、新年あけましておめでとうございます。
代表理事・統括編集長の鯨本あつこです。
写真は12月に訪れた与論島にて。
新年の祝盃として、与論島唯一の酒蔵でつくられている「島有泉」をお届けします。

さて、2025年は離島経済新聞社(リトケイ)が15周年を迎える年。
人間でいえば2026年春に「15の春」で島を巣立つ
新・中学3年生と同級生になります。

13歳〜15歳はかつては大人の仲間入りとなる「元服」を迎えた年頃。
リトケイがしっかりと社会の役に立てるよう、
スタッフ一同、背筋をのばして新年を迎えています。

そんな2025年のはじまりに、『季刊ritokei』最新号「逢いたい島人」特集の
冒頭に登場する相島少年消防クラブについての話題をお届けします。

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人口約220人の相島(あいのしま/福岡県新宮町)では、
150年前に島でおきた大火災をきっかけに防災意識が高まり、
1955年に相島少年消防クラブが誕生。

以来、70年以上に渡って、
中学生たちが火の用心をよびかける「夜回り」や
消火訓練など、島の安全を守り続けています。

取材時、島の中学生たちは私たちに
「軽可搬ポンプ操法」という実演を披露してくれました。
真剣なまなざしで大人顔負けの演技を披露してくれた彼らは、
夏休みも毎日かかさず訓練を重ねてきたとのこと。

きらきらとした笑顔で「島を守りたい」
「(相島少年消防クラブに)ずっとあこがれていた」と語る
彼らの意識の高さに強く感動しながら、
同時に、自分の日常をふりかえり不十分な意識に気付かされました。

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年の瀬にNHKが公開した「災害時の孤立可能性地区」マップには、
大災害が起きても誰も助けにこない孤立可能性地区が示され、
離島や過疎地だけでなく都市部を含めた地区に、
1,200万人以上が暮らしていると報じられています。

日本は地震・津波・噴火が当たり前に起こる災害列島です。
みなさんがお住まいの地区はいかがでしょうか。
もしも孤立した場合の備えは十分でしょうか。

現代を生きる私たちは、お金で買えるサービスや公助が増えるにつれ、
気づかぬうちに「身近な人との支え合い」や「地域資源を生かした暮らし」をどんどん失ってきました。

そこに重なる問題が、
人口減少や高齢化による人手不足、孤立や孤独の増加、地球沸騰化による自然災害の激甚化など。

そんな島国で心豊かに生きるには何が必要か。

リトケイはそのヒントが「日本の離島」にあると確信し、
『ritokei』を通じて全国の島々から集め続けてきた「生きるすべ」をまとめた
書籍『世界がかわるシマ思考-離島に学ぶ、生きるすべ』を2024年4月に出版しました。


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シマ思考は徐々に広がり、2024年11月にはシマ思考をベースにした
「未来のシマ共創会議」も開催・成功を収めることができました

2025年も引き続き『ritokei』を通じて、
全国の島々から多様な可能性を集め、社会に届けていきたい。
島で生きる人々が持つ、しなやかに生きる力を、たくさんの方に知っていただきたい。

相島少年消防クラブの姿もそんな可能性のひとつとして、
フリーペーパー版・ウェブ版を通じて社会に届けていきます。

フリーペーパー版は毎号1.5万部を、
全国約1,300ケ所(約170島含む全国321市区町村)の公式設置ポイントから届け、
ウェブ版を通じて世界中の読者に島の可能性を届けています。

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フリーペーパーにこだわる理由は「幸せな偶然」を増やすため。

たとえば、
たまたま手に取ったフリーペーパーをながめるうちに、
島の可能性に気づき、惹かれてしまう人を増やしたい。

そして、いつのまにか関係人口となり、
そのうちの何人かが島に移住したり、ふるさとに戻ったり、
島の学びを、自らが生きる地域で実践する人を増やしたい。

島の力に学び、その力が伝播され、
しなやかなに生きる力を持つ人が日本中に増えれば、
日本列島全体がしなやかにかわってゆく。

誰もが手に取ることのできるフリーペーパーと
世界中からアクセスできるウェブ版との連動により、
たくさんの「幸せな偶然」が生み出したいのです。

『ritokei』は、島で生きる人や島に関わる人など
ウェブ版含めて年間累計50万人に愛読いただいており、
その費用は皆さまからのご寄付・サポーター会費・ご協賛によりまかなわれています。
日頃よりこの活動に共感・ご協力くださっている皆さまに、厚くお礼を申し上げます。

『ritokei』を応援しながら島に学べるサポーターや、
『ritokei』に記事を掲載できる寄付企画や協賛企画など、
リトケイの輪に加わっていただけるメニューをたくさん用意しています。ぜひご参画ください。

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2025年は『ritokei』を軸に、
島に学び、出会える新企画もどんどん展開してまいります。
引き続き、フォローいただけると幸いです。

なお、47号のみどころはリトケイ編集部・石原みどりによる
こちらの記事をぜひご覧ください。
同号の記事はウェブ版『ritokei』でも順々に展開してまいりますので
『ritokei』をのぞいていただけると幸いです。

2025年もリトケイをどうぞよろしくお願いいたします。

特定非営利活動法人離島経済新聞社
代表理事・統括編集長
鯨本あつこ

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